マルコ 1:21-34 - 口語訳聖書54/55年版
21
それから、彼らはカペナウムに行った。そして安息日にすぐ、イエスは会堂にはいって教えられた。
22
人々は、その教に驚いた。律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように、教えられたからである。
23
ちょうどその時、けがれた霊につかれた者が会堂にいて、叫んで言った、
24
「ナザレのイエスよ、あなたはわたしたちとなんの係わりがあるのです。わたしたちを滅ぼしにこられたのですか。あなたがどなたであるか、わかっています。神の聖者です」。
25
イエスはこれをしかって、「黙れ、この人から出て行け」と言われた。
26
すると、けがれた霊は彼をひきつけさせ、大声をあげて、その人から出て行った。
27
人々はみな驚きのあまり、互に論じて言った、「これは、いったい何事か。権威ある新しい教だ。けがれた霊にさえ命じられると、彼らは従うのだ」。
28
こうしてイエスのうわさは、たちまちガリラヤの全地方、いたる所にひろまった。
29
それから会堂を出るとすぐ、ヤコブとヨハネとを連れて、シモンとアンデレとの家にはいって行かれた。
30
ところが、シモンのしゅうとめが熱病で床についていたので、人々はさっそく、そのことをイエスに知らせた。
31
イエスは近寄り、その手をとって起されると、熱が引き、女は彼らをもてなした。
32
夕暮になり日が沈むと、人々は病人や悪霊につかれた者をみな、イエスのところに連れてきた。
33
こうして、町中の者が戸口に集まった。
34
イエスは、さまざまの病をわずらっている多くの人々をいやし、また多くの悪霊を追い出された。また、悪霊どもに、物言うことをお許しにならなかった。彼らがイエスを知っていたからである。